メインタイトル

あらすじ

プロローグ

キャラクター

ニグたん

テオゴにゃん

ストーリーダイジェスト

実は世界を支える慈善事業だった〝ソルキュレータ機関〟を
うっかり壊滅させてしまったニグたんは、
気まずさと気恥ずかしさから人間と距離を置くことにしました。

「これからどうしようかな」

蒼く澄んだ海の中をたゆたいながら、ニグたんは思案します。

即席のイカダで大海原へ乗り出したはいいものの、
大型ゼクス〝オーラボーズ〟に破壊されてしまったのです。

元いた陸地の方向も分かりません。

「クラゲさんクラゲさん、この辺りに、島ってない?」

通りすがりのクラゲに尋ねてみますが、通じません。
相手は人間の言葉を理解しないのです。

「言葉なんて無意味! これだから人間は!」

するとクラゲが触手を伸ばしてきたので、ニグたんも髪をうにょらせ、
先端を重ね合わせました。友情の成立です。おめでとう!

イラスト1

「近くの島まで運んでくれるの?」

ニグたんは都合の良い解釈をするとクラゲの触手を鷲掴みにし、
着の身着のままゆらゆらと、海底散歩を楽しむことにしました。

◆ ◆ ◆ ◆

一方その頃。

「ハクショウェーイ!」

〝ソルキュレータ機関〟壊滅の片棒を思いがけず担ったテオゴにゃんは
気まずさと気恥ずかしさ、目のかゆみと鼻や喉の不快感から、
人間やスギ花粉と距離を置くことにしました。

自由な空へ飛び立とうとしたテオゴにゃんでしたが、
ある問題が重くのしかかります。

「この姿だと空飛べない! これだから人間は!」

絶望に打ちひしがれるテオゴにゃんの視界に、あるものが飛び込みます。
それは、いたいけな子供が手放してしまった風船でした。

「あの風船、いらないならもらっていいかな? いいよね!」

花粉による涙で目を真っ赤に充血させたテオゴにゃんが、
鬼気迫る勢いで、いたいけな子供へ懇願しました。

「ゲットー! ……あれ?」

人外級のハイジャンプで風船を手に入れたテオゴにゃんが、
恨めしそうにしているいたいけな子供を後目に、
恨めしそうに蒼く澄んだ空を仰ぎます。

いくら本来の姿よりかなり小さくなっているとはいえ、
風船にテオゴにゃんを浮遊させるチカラはなかったのです。

イラスト2

ですが、あちこち走り回って多数のいたいけな子供から
たくさんの風船を譲り受けたら、なんか飛べました。おめでとう!

「行こう。とにかく遠くへ! ハクショウェーイ!」

テオゴにゃんはしばし空中散歩を楽しむことにしました。
風の向くまま気の向くまま、スギ林のない楽園を求めて。

◆ ◆ ◆ ◆

見渡す限りのジャングルに覆われた絶海の孤島。
野生の楽園たる南の島で、ふたりは邂逅しました。

「ボクはテオゴにゃん。キミは?」
「ニグたん!」

交わす言葉は最低限。
ここでは脆弱な人間に気を使う必要もありません。

極めて簡潔な自己紹介を済ませたふたりは、
すっかり意気投合しました。

「一緒に探検する?」
「しよう!」

さっそく探検服に着替えました。
荷物なんてなにひとつ持ってなかったのに、不思議ですね。

イラスト3

さてさて。ふたりの冒険は、この先、どうなるのでしょう。

◆ ◆ ◆ ◆

彼女たちに見限られてしまった人間の皆様。
彼女たちと仲良しだった人間の皆様。

ぜひ見守ってください。
そして、願わくばふたりが幸せになれるますよう。

イラスト4

The film will be released in 2021

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