スタッフコラム

lead_staff

[ 2016.04.08 掲載 / 2021.06.14 更新 ]

Z/Xスタッフによる制作コラムです。
様々な担当から制作にまつわるよもやま話をお伝えしてゆきます。

   
Z/X制作チーム 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10
イグニッション久保田 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22
ゲームデザイナー八ッ塚 01 02 03 04 05
強欲の使者カナコス 01 02 03 04 05 06
みずいろ浮遊霊 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
サンドバッグ山本 01 02 03
営業アラマキアライミネタ 01 02 03 04 05 06 07 08
なるほどナス 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18
モザイク齋藤 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13

[ 2021.06.14 追記 ]
・「Z/X制作チームより皆様へ」を更新しました。

Z/X制作チームより皆様へ

封神指定及びエラッタのお知らせ(2021.6.14)

皆さん、こんにちは。

今回は新たに4枚のカードが 封神指定 に追加されます。
また、エラッタによるカードバランスの調整を行うカード2枚についても、同時にお知らせします。
この 封神指定 及びエラッタは 2021年6月24日(木) 00:00 から適用されます。

【封神指定】B32-003 / B32-106「艶やかなる妖狐 妲己」
艶やかなる妖狐 妲己
B32-003「艶やかなる妖狐 妲己」
艶やかなる妖狐 妲己
B32-106「艶やかなる妖狐 妲己」

Z/Xブースタパック 異界探訪編 「夢装<イデアライズ>」にて、複数種族を持つゼクスをテーマとして扱う カテゴリー の開発を決定した際、我々は複数種族のカードが登場することで恩恵を受ける「妲己」の強化もサブテーマに設け「艶やかなる妖狐 妲己」を開発しました。
このカードが登場してから1年以上が経過し、起動能力の条件を比較的速やかに達成するカードが複数登場したことで「艶やかなる妖狐 妲己」は安定した速度と勝率を持つデッキの中核となり、結果としてこのデッキより安定感がないと判断されてしまった数多くのデッキが選択され辛くなる状況を招いています。

我々はこのカードの存在がデッキ選択の多様性に問題を発生させており、封神指定を行うレベルに達したと判断し、今回の封神指定の追加を決定しました。

しかし、「妲己」に強い思い入れを抱くゼクス使いの皆様が多数いらっしゃることも、アンケート等を通して認識しております。我々は可能な限り早くカードパワーを調整し、エラッタをかけたうえで皆さんのお手元に戻したいと考えております。

【封神指定】B21-018「変幻の悪魔ザガン」
変幻の悪魔ザガン
B21-018「変幻の悪魔ザガン」

我々は 特定のカードを用いたループがゲームのバランスを損なう可能性がある と判断した場合、それらのカードへエラッタを適用して調整していますが、「変幻の悪魔ザガン」については現存するカードを用いてループを形成する可能性を持つほか、能力の方向性を問わず多数のカード開発をストップさせる要因にもなっています。
我々は、今後も魅力的なカードの開発を行っていくために、今回の封神指定の追加を決定しました。

【封神指定】P13-016 / G01-040「水遊びをするウェアジャガー」
水遊びをするウェアジャガー
P13-016「水遊びをするウェアジャガー」

2015年8月21日に発売されたVジャンプ 10月号の付録として登場した「水遊びをするウェアジャガー」は、登場から間もなく6年を迎えます。その6年間に登場したカードとの相乗効果により、自動能力の誘発条件を達成することは年々容易になっています。これは “別の領域からカードをリソースへ移動させる” 効果を持つ、特に緑に関連したカードの開発にストップを掛ける要因となっています。
我々は、今後も魅力的なカードの開発を行っていくために、今回の封神指定の追加を決定しました。

【封神指定】B03-100 / P20-011 / ZP01-030「リトルガーディアン」
リトルガーディアン
B03-100「リトルガーディアン」

「リトルガーディアン」は2017年1月1日に封神指定に追加され、2017年4月27日にエラッタにより封神解除されました。しかし、封神解除から4年経過し、 「リトルガーディアン」によってリブートされる“6枚のリソースで可能な行動”は年々増加しており、このカードを採用するデッキも比例して増え続けています。

“リソースをリブートする” 効果を持つカードは多数存在しますが、「リトルガーディアン」はリブートするために必要なコストが3とプレイが容易であること、B11-100「絶佳の風花」等と比較して条件がないこと、“チャージに置く” 効果をもつことから、類似した効果を持つカードと比べてカードパワーの上昇が著しかったため、今回の封神指定の追加を決定しました。

【エラッタ】B16-XXX / G01-007 / P15-038「統べて識る者ギルガメシュ」
統べて識る者ギルガメシュ
B16-XXX「統べて識る者ギルガメシュ」
   
修正前 自動【有効】スクエア【誘発】このカードがデュナミスから登場する。【効果】スクエアにある相手のゼクスを1枚選び、3000ダメージを与えてよい。
常在【有効】スクエア【効果】カードがトラッシュに置かれる際、トラッシュに置くかわりにゲームから除外する。
修正後 自動【有効】スクエア【誘発】このカードがデュナミスから登場する。【効果】スクエアにある相手のゼクスを1枚まで選び、3000ダメージを与える。
自動【有効】スクエア【誘発】カードがトラッシュに置かれる。【効果】そのカードを除外する。
修正理由 能力が分かりやすくなるよう調整を行いました。

「統べて識る者ギルガメシュ」の常在能力は、別の領域からカードがトラッシュに移動する際、トラッシュに置かれる代わりに移動しているカードを除外する 行為の置換 を行います。しかし、「統べて識る者ギルガメシュ」が登場して以降、エヴォルシードの誘発、一部[ディンギル]の自動能力の解決、起動能力のコストの支払いについて等、ルールのお問い合わせを多数頂いておりました。
また、昨今はトラッシュを利用する能力も増えていることから、我々はこの常在能力を 直感的に解決 できるようトラッシュを経由して移動する形に調整し、今回エラッタを適用しました。

【エラッタ】B15-089「倉庫を漁るチャービル」
倉庫を漁るチャービル
B15-089「倉庫を漁るチャービル」
   
修正前 起動〈チャージにあるカードを2枚トラッシュに置く。〉あなたのトラッシュにあるカードを1枚選び、リソースにスリープで置く。
修正後 起動【有効】スクエア【コスト】あなたのチャージを2枚トラッシュに置く。【効果】あなたのトラッシュから1枚選び、リソースにスリープで置く。ターン終了時まで、あなたは同名の能力をプレイできない。
修正理由 カードバランスの調整を行いました。

我々は「特定のカードを用いたループがゲームのバランスを損なう可能性がある」と判断した場合、それらのカードへエラッタを適用して調整しています。過去の例としては「『陽燦』の狩人タランチュラホーク」「創作料理人ノースポール」等が該当します。

新たにB15-089「倉庫を漁るチャービル」が 特定のカードを用いたループがゲームのバランスを損なう可能性がある と判断しましたので、今回エラッタを適用しました。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
今後とも、Z/Xをどうぞよろしくお願いします。

2021年6月14日(月)
株式会社ブロッコリー
Z/X制作チーム 一同

エラッタ
封神指定

ゼクスと空想の庭

第12回 極麗の話(2020.10.06)

公式サイトとストーリー執筆担当のみずいろ浮遊霊です。
フレーバーテキストはずっと書いていたのですが、ここでは2年ぶりですね。
更新の合間を縫って、ちょっとだけお話しさせてください。

現在、連載中の「極麗の絆」。
初日と2日目のツイートでお伝えした通り、最後まで激重な雰囲気のまま突き進みます。

察しの良い方は昨日公開された「ゼクストリーム@ONLINE 2020.WINTER」通販商品のイラストで気付いたと思いますが、極麗六鳥がテーマのアレが出ます。カードサプライやグッズって感じのテイストではなかったですね。
なんやかんやあって極麗六鳥全員と出会った現代のほのめが、一緒になんやかんやします。

それはさておき。
救われなさ具合で言えば、赤の世界以外も大差ありません。

五つの世界の正体は、「竜が創りし人類をいかに無残に滅ぼすか」をシミュレーションをするため、神々が現代の竜域(エネルゲイア)をコピーしたもの。その、成れの果てです。
そのためZ/Xではタイムパラドックス的な事象が一切発生せず、同一人物が同じ場所に存在できます。
同一人物といいつつ、ある意味別人だからですね。

神々は滅亡へのキーパーソンとして、〝コピー先の世界〟に存在する、黒崎神門(赤・青)、天王寺飛鳥(白・黒)、天王寺大和(白・黒)、百目鬼きさら(緑)に役割を与えました。
担当となった神が満足するまで、彼らを使い、何度も滅亡と再生(リセット)を繰り返しました。ブラックポイントで現代と繋がっている各世界は、いわば「最終更新」の姿です。

始まりの竜の巫女は滅びの運命に対抗するため、〝現代〟に存在する上記4名のほか、倉敷世羅、各務原あづみ、戦斗怜亜、弓弦羽ミサキ、上柚木綾瀬、青葉千歳、剣淵相馬といった極めて運命力の高い者へ助力を乞い、支援しました。
当初は「滅亡へ向かう人類の進化」へ邁進していた各世界の竜の巫女(メイラルなど)も、神々を敵と認識し行く末に疑問を抱いて以降は、少しずつ行動原理が変わっています。自世界の状況が決して芳しいものでないにも関わらず、他世界の心配をするクシュル辺りが顕著な例でしょうか。

結果、現代は神々のシミュレーションになぞらえたような状況には陥っておらず、それどころか、各世界の滅びの運命までも大きく改変されました。
現状を振り返ってみましょう。

赤の世界はほぼ滅亡しています。強者ばかりとはいえ、人口は激減しました。
厳密には最後のひとりが決定する前に、生き残った大半のゼクスが現代へ移動しています。
極麗の絆」に登場する、胡喜媚、緊那羅、迦陵頻伽、シェリーナ、セマルグルも同様です。
少しだけ補足をすると……。

胡喜媚は死を望み、妲己へ戦いを挑みました。
ですが、その望みは受け入れられませんでした。
妲己と胡喜媚の話はどこか別の場所で紹介したいと思います。

緊那羅は宣言通り逃げ回り、なんとか生き延びます。
そして神イナンナへ「ママに会いたい」と懇願しますが……。願いは叶いませんでした。
かなり深刻な状態へ堕とされましたが、神々の討祓により回復しています。

シェリーナは鮮刀子集団へカチ込みました。
惨敗し逃走しますが、怜亜と超の呼びかけにより結成されたマイスターのレジスタンス組織に拾われます。
その縁で現在は自衛隊北九州方面隊に在籍しています。実はほのめや迦陵頻伽とニアミスしていたり。

セマルグルは吹き飛ばされてそのまま、ブラックポイントへ放り込まれます。
ブラックポイント内部を孤独に彷徨い、ようやく抜けた先は九州ではなく北海道でした。
迷子となっている間に迦陵頻伽に先を越され、徳叉迦の秘術に巻き込まれた形です。

セマルグル FT

2年前のコラムでも紹介したフレーバーテキストは、迦陵頻伽が《楽園の鑰匙》として神に囚われたことに加え、この件も揶揄したものでした。〝知らねえよ!〟って感じですね! わかります。
私もついさっき唐突に思い出し〝知らねえよ!〟って気持ちになりました(コラム公開4時間後に追記)。

狂乱したセーラが「暁十天」を駆って暴れ回る戦場を逃げ惑い、共命之鳥と再会。そのままふたりで脱出。
北海道から逃げるように南下を続けた先で、奇跡的に迦陵頻伽と再会しました。
その後、共命之鳥は神門の拠点(討神前線基地)へ向かい、セマルグルはほのめと迦陵頻伽に同行しています。

青の世界はなにもかも機械とデータに置き換わって滅ぶ見込みでした。
……が、怜亜たちがシャスターを破壊したことにより滅亡は回避されました。
さらに神々を利用したソルの一派がネオ・シャスターを通じ、全人類を焼失させようとした事件は記憶に新しいことと思います。ですが、それは次の作戦を実行するまでの時間稼ぎに過ぎず、幻夢郷での最新話へ続いています。

白の世界は穏健派(ミカエル)と急進派(ガブリエル)の全面戦争により滅ぶ見込みでした。
……が、黒の世界の仮面(真祖の嫉妬の仮面)を手にしたガムビエルに滅ぼされるという筋書きに書き換わります。
……が、さらにそれを綾瀬と飛鳥たちが止めたことにより、滅亡は回避されました。

黒の世界は真っ先に滅びそうな世界観ですが、現時点で滅ぶ運命はありません。
なぜなら、神エレシュキガルが「滅ばない黒の世界(稀代)」を引き当てたのを最後に、人類滅亡シミュレーションのリセマラに飽きてしまったからです。
残虐性に欠ける日和見ゼクスの集うエリア「墓城」の存在が象徴的でしょうか。戦いに慣れていないため、アセディアの襲撃に手を焼いていました。世羅、春日、相馬の助太刀により、なんとか収束できた形です。

余談ですが、真祖の七大罪が登場する未来は、すでにバッドエンドへ到達し、リセットされた別時空です。
クレプスのみサタンの能力で前述の「滅ばない黒の世界(稀代)」へ飛ばされ、現代へ漂着しています。

似たような境遇の人物は白の世界にもいます。ミサキですね。こちらはウリエルの能力で飛ばされました。

緑の世界はほぼ滅亡しています。大樹ユグドラシルに侵食され尽くしました。
生命力に長けた者のみ生き残っており、赤の世界に近しい境遇です。プラセクト以外すべてのゼクスが現代へ移動し、過半数がブラックポイントから適度に離れた東北南部の「千年國」周辺で暮らしています。

諸悪の根源たる神々が滅んでしまったため、この先どうなるかは分かりません。
赤の世界や緑の世界にも滅亡を回避するチャンスはあるのでしょうか。
黒の世界には、運命が書き換わった代わりに弱っている青の世界と白の世界と滅ぼそうと目論む一派がいますし、新勢力のク・リトや、その故郷「幻夢郷」で陰謀を巡らせるソルも動き始めました。

さて。「極麗の絆」もあと2回。もう少しだけお付き合いください。
いよいよ今晩7日目は、迦陵頻伽が旅立つ、あの話です。
NF DramaCD 5「冥闇と灼炎の追想曲」のほのめ&迦陵頻伽パートとリンクしています。

……あ。例の画像の左端にあるシルエットは最後まであのままです。
イラストの正式発表はもうちょっとだけ先になりますので、首を長くしてお待ちください。

ではまた!

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