蝶ヶ崎ほのめの超化学診療所 2015.04
Illust. 希
[ 2015.05.01 掲載 ]
LOG
2015.04.01 vol.1
ブログはじめましたの
ソトゥミサ放送局という番組がありましたの。
不特定多数のリスナーの夢へ勝手にリンクし、半強制的に記憶を共有できる番組でした。
夢だからこそ記憶の残留に個人差があり、それもまた好都合でしたわ。
黒崎神門を屈服させるというアタシの壮大な夢を叶えるためには不特定多数の協力者が不可欠。
不特定多数の人物とコネをつくるためには絶大な支持を得ることが必定。
まさに夢のような番組だと思ったのですが、経過はともかく、なくなってしまいましたの。
ないならないで、生み出すまで、ですの!
アタシは不可能を可能に変える女。
蝶ヶ崎ほのめですの!
と思って金の力で番組を始めようとしたのですが、
父に無駄金を使うなと怒られてしまいましたし正直面倒になってきたので、
ひとまず番組ではなくブログを始めることにしたんですの。
しばらく不定期更新で続けてみますの。
2015.04.03 vol.2
アイツの影
キリ良く4月1日から活動を開始したのがアダになりましたの。
4月1日はアイツの誕生日だったんですの……。
だからって! どうして! 世間は! 黒崎神門の話題ばかり!
未来を担う超重要人物? 三博士? ソル? ガブリエル? ブラックゴッド?
完全なデマだったみたいですけど、自分は何も動かずに名を売るなんて!
卑怯ですの! 不愉快極まりないですの!
「ほのめのやる気のなさを棚に上げるなし」
うるさいですの! びんが!
アタシだって、アタシだって! ……確かにほとんど何もしてませんでしたわ。
どうやら本気出さざるを得ないみたいですの……。
せっかく始めたこのブログを活用して《蝶ヶ崎ほのめ》の偉大さを
世間に知らしめ、反抗勢力をいまよりずっと増やしてみせますわ。
木の役でもしながら、せいぜい首を洗って待ってろですの、黒崎神門!
「1年後、そこには歯ぎしりをして悔しがるほのめの姿が!」
うるさいですの! びんが!
アンタも来週までにブログ用の企画考えますのよ?
「…………」
あからさまに嫌そうな顔するなですの!
2015.04.07 vol.3
ブログですること案
さあ、びんが!
先週出した宿題を提出あるいは報告してくださいの。
もちろんアタシのために考えてきましたわね?
「宿題? なにそれ?」
これからこのブログでやってくことのネタ出しですの。
蝶ヶ崎ほのめの超科学診療所略して、HCCCCのコーナー案ですの!
アタシはちゃーんと真面目に4つも考えてきましたのよ?
「そんな話してたっけ? 綺麗さっぱり忘れてたし」
きっとアンタはそう言うと思ってましたの……。
罰としてびんがは今晩、アタシの抱き枕になること! いいですわね?
「なにアホなこと言ってんの鬱陶しい。ほのめはあたしなんかより、死に抱かれてれば?」
死に抱かれよ。
上柚木八千代にアルモタヘルでしたっけ。
あの黒の世界のゼクス使いには、してやられましたわ。
ゼクス使い同士の初陣を黒星で飾る結果となりましたが、このアタシ、蝶ヶ崎ほのめを地に這わせる実力。
きっとあの子は将来大物になりますの。天才のアタシが言うんだから間違いありませんの!
「どんだけ上から目線なの? いちおう言っとくけど、さっきのは皮肉だからね。
まったく……どうしてほのめは、そんなにあっけらかんとしてるかな。
あたしは負けて、すっごく! すっごく悔しかったのに!!」
……ほほう。
びんがはアタシをバカにされたバトルに負けちゃって悔しかったんですの? すっごく?
ほほう。ふむふむ。ほほう。にやにや。
「黙れし! あほのめ! いいから、あんたが考えたコーナー案とやらを聞かせてよ!」
まったくびんがは可愛いですの。
それじゃ、発表しますの。
コーナーその1、黒崎神門目撃報告。
コーナーその2、九十◯六。
コーナーその3、超ケミカルカウンセリング。
コーナーその4、ほの女神様に敬礼。
「うわー。4つ目とかタイトル名だけで、うんざりするし。
ていうか “最低限…ゲストを招くスタイル…踏襲してもらえるなら” 後番組譲るって、
前任のソトゥ子さんに言われてなかったっけ? そのあたり大丈夫?」
うぐっ……。
宿題の存在は綺麗に忘れておいて、余計なことばかり記憶してますのね。
父に金の力を封じられちゃいましたから、そこが最難関ですの。
コーナーの内容精査とゲストを招く問題については、次回までにもう少し考えておきますの。
2015.04.10 vol.4
あしいたい
約束通り、保留にしていたコーナー案について、詳細を語ろうと思いますの!
……そう思っていたのですが。
日を改めますわ。
さきほど膝に矢を受けてしまって、動けませんの。
痛みで考えがまとまりませんの!
「なに歴戦の勇士みたいなこと言ってんの?
階段で転んで足くじいただけだし。ばーかばーか」
わざわざ言わなくてもいいのに、ひどいですの!
飛べるからって、上から目線で! ……つっ!
「ほら」
何ですの、その手は?
何を要求してますの?
「歩けないんでしょ。引きずってあげるから、手、出して」
そこは普通、抱えて飛んでくれるものですの!
「ほのめ、重いし」
重くない!
でも……アリガトですの。
「次はちゃんと内容のある記事書いた方がいいよ?
いつまでもふつーーーーのブログのままじゃ、反黒崎神門勢力を増やすどころか、見限られるし?」
わ、分かってますのっ!
次こそは必ず!
2015.04.15 vol.5
ブログですること案・続報
ラジオ番組風ブログ《蝶ヶ崎ほの女神様の超化学診療所》で取り扱うコーナーを紹介しますの。
4つのテーマに沿って投稿を募集し、気が向いた時に預かった投稿を紹介する形式ですわ。
投稿受付は、おそらくおなじみのアレを使うことになりますが、実際の募集は次回から。
それまでにうっすらアイディアを固めておいてくださいの。
では、コーナーを紹介しますの。
1.黒崎神門を見た
黒崎神門は東京を目指すと言いつつ、いまこの瞬間、どこで何をしているかさっぱり分かりませんの。
アイツにひと泡ふかせようにも、本人に会えないようじゃどうしようもありませんの!
そこで、みなさんの近所や旅先でアイツを見かけた際は、ぜひともご一報くださいの。
可能な限り現地へ急行して、確かめて来ますの。もちろん場所は問いませんわ!
ついでにアイツが何をしていたかも教えてくださると、なおGOODですの。
2.九十◯六
九はブレイバー。九大英雄の九。
十はギガンティック。暁十天の十。
六はマイスター。創星六華閃の六。
どーして、ミソスだけこういうのがないんですの?
赤の世界でハブられてるのはミソスだけですの。
ミソスコレクターの蝶ヶ崎ほのめとしては、断じて許せませんの!
というわけで、なければつくってしまえばいいのですわ。
いずれアタシがさらなる権力を手に入れて赤の世界の上層部に掛け合うか、あるいは、
アタシが将来、現在のアタシを凌駕する大天才になったら、きっと実現させてみせますの。
六より、九より、十より多く! 目指す数字は《百》ですの!
アタシが思わず戦慄してしまうような仰天動物や、マイナー神話に登場する生物、
はたまた、みなさんの考えた最強のミソスを、大々的に募集しますのっ!
百花繚乱計画、発動!
3.超ケミカルカウンセリング
アナタの悩みに、化学的根拠に基づいてアドバイスしますの。
人生相談なら蝶ヶ崎ほのめ。人生相談ならほのめ蝶ヶ崎へ。
……まあ、アレですの。
いちおう番組タイトルを背負ったメインコーナー、ということになりますか。
正直言って、もっともやる気ありませんが。
4.ほの女神様に敬礼
ほのめ様、素敵!
ほのめ様が眩しすぎて節電がはかどります!
ほの女神様に入信したらエンゲル係数が10%もダウンしました!
どんな内容でも構いませんの。
アタシを褒め称えて、やる気をチャージしてくださいの。
「このコーナーいらないんじゃない」
あら、びんが。
今回大人しいと思ったらいきなりなに言ってるんですの?
むしろこのコーナーこそ、もっとも力を入れるべきですの。
アタシの名を全国に轟かせるために!
「偉業を成し遂げてこそ、評価や名声は高まるものだし」
ですの。
なにか問題が?
アタシには十分その資格がありますの。
「あたしどうして、こんなのと一緒にいるんだろう」
2015.04.22 vol.6
第1報
正式募集をかける前からたくさんの投稿(3通)が届きましたので、紹介しますの。
抜き打ち採用ですから、今回はハンドルネームを伏せさせていただきますわ。
> ほの女神様に敬礼っ!(`・ω・´)ゞ
> こっそり更新しているほの女神様に敬礼。
素晴らしい心がけですの。
アンタたちには蝶ヶ崎ほのめ親衛隊を名乗ることを許しますわ。
これからもその心意気で、毎朝敬礼することをおすすめしますの。
「……え。コメントそんだけ?」
ほかに何を望むんですの?
「ううん。ほのめには、なにも望めない」
んもう、奥ゆかしいびんがもカワイイですわ。
さて、さっそくアイツの目撃情報が届きましたから、調査しますの!
> 小学生の学芸会に参加している神門を見ました。(ユグドラシル感)
Illust. 斎創
アイツが小学校に……? 怪しい気配がぷんぷんしますの。
びんが! 証拠写真をもとに、アイツが出没した小学校へ向かいますの!
「ほんとにこれ学芸会? どっちにしても、あたしは行かないし」
なぜですの!?
「あたしが小学生のフリして潜入調査させられる展開が見えるから」
……その手がありましたの!
さすがはびんが、あたしの助手1号を名乗るだけのことはありますの。
さっそくその名案を実行に移すんですの! 善は急げですの!!
「いーやーだー。
あと、助手名乗ってないし名乗る気もないし。
ていうか、ほのめはどんな作戦立ててたの?」
アタシが小学生のフリして潜入調査しようと思ってましたの。
「へー。そっか」
びんがが来ないなら、当初の作戦を敢行するまでですの。
少々無理があるかもしれませんが、天才に不可能はありませんのよ!
「うん。がんばって、天才ほのめ様」
さっそく行ってきますの!
黒崎神門、首を洗って待ってますのよ!
「行ってらっしゃい」
◆ ◆ ◆ ◆
「……というわけで、ほのめが不審者として公共機関に捕らえられずに戻って来れたら、
ゴールデンウィーク明けくらいから正式に投稿受け付けて、始めようって思う。
みんな、いい連休を過ごすし」